「ちょうだい」・・・。
「Hくんこれ見て」と、遊んでいるHくんにタイムタイマー™を見せて「おべんきょうしようか」と伝えると、すぐに学習スペースに行けました。タイムタイマーの意味の説明も、「勉強」という意味も伝えていな2歳のHくんですが、他児の様子を見てしっかりと感じ取ってくれています。
Hくんの一番の課題は発語です。まだはっきりとした発語が無く、何かを訴える時には、「アー!」と大きな声とジェスチャーです。自分の思いを伝えることが上手くできない時には、「アー!」と言って、物の取り合いになったり涙ぐんだりすることもありました。上手く言葉が言えて、思いを伝えられると他児とも上手に接することができると思います。
今日の個別課題学習の目的は、10分から15分学習スペースで落ち着いて座ることでしす。初めに微細運動の課題で手指の運動です。グラグラドーナツというおもちゃをトングでつかむ練習をしました。次に、ミニクリップや型はめをして、最後に言葉の練習をしました。おもちゃのりんご、バナナ、ブドウを手渡して「りんごちょうだい」「バナナちょうだい」と言って、名前の理解と言葉の模倣や行動の模倣をしました。何度かしているうちに「ぶどう」や「ちょうだい」と言葉の模倣ができ、手を差し出して「ちょうだい」と行動の模倣もできました。
お母さんに「ちょうだい」と家で言えていたか聞くと、言ったことがないとのことで、この日覚えた言葉のようでした。
10分ほどの学習でしたが「ちょうだい」と言えたことは、半年くらいの期間に値するのではないでしょうか。
発語の遅いお子さまには、たくさん話しかけることで言葉の数は自然と増えていきます。また、何かを言っている時には、しっかり聞いてあげてください。言葉はコミュニケーションの手段です。聞いてもらえたら話すことが好きになって、益々言葉が増えます。
Hくん、いっぱい勉強して、お友だちといっぱいお話しようね。 文責:児発管


